大阪から90分!あっという間にアーモンド畑へ:鹿北製油(鹿児島県湧水町)

今日は精油ではなく、製油メーカー様へ訪問したときのお話。

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2017年秋の九州和精油メーカーめぐり。九州に行くなら立ち寄りたかった場所。
昔ながらの製法で植物オイルを抽出している鹿北製油さん。
大阪(正確には兵庫県)の伊丹空港(大阪国際空港)から飛行機で1時間15分程度で鹿児島空港へ。そこからレンタカーで15分。
なんと90分あれば訪問できてしまう、ということで朝10時前に取材のお約束をいただき訪問させていただきました。

IMG_9816.JPG鹿北製油さんは、国産原料にこだわり、ゴマ油や菜種油など食用の油を
「石臼式玉締め法(玉搾り)」と「ベラー式圧搾法」という圧搾法にこだわった搾油をされている数少ない製油メーカー。
メインで作られているのは、日本の5大食用油(菜種油、胡麻油、椿油、荏胡麻油、榧(かや)の実油)。榧はお香のような香り高い油。採油量が少なく生産者である和田さんの口に入ることはほとんどないのだとか。

ここで作られる油は、薪で焙煎、明治時代の石臼で引き、和紙でろ過する方法をとっています。これは明治時代のやり方で、薪で焙煎するとゆっくりじっくり加熱されるので甘い油になるとのこと。

榧の実油と無濾過の黒ゴマ油を買って帰りましたが、確かに甘く香りが豊か!
手間暇かけて作られたものはやっぱり違いますね。

IMG_9804.JPGさて、今回の訪問の目的は、食用油ではなく、スイートアーモンドオイル。
鹿児島県内で5000本の契約栽培、4万坪(東京ドーム13個分)の鹿北製油の敷地にスイートアーンドの木が2500本!
さらに、湧水町のアーモンドプロジェクトとしてアーモンドの丘作りをされているそうです。
2年後にはお花見等が楽しめる場所になる予定とのことで、こちらも楽しみ!

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和田さんは、日本古来の5大食用油の復元を成し遂げたので、次は世界1の油をやろうと10年前にアーモンドの植林を開始。3面前からスイートアーモンドオイルの抽出に着手されました。
※写真はアーモンドオイル専用の圧搾機

ここで作るアーモンドは、アメリカやヨーロッパのものより大振り。
肌に使うアーモンドオイルは焙煎せずに生絞りを行います。それを和紙でろ過し、その後活性炭でろ過。
このろ過の作業にも、苛性ソーダなどを使うと簡単だけれど、それでは肌に優しいもの我作れなくなってしまうので使いたくない。
とても手間のかかる作業ですが、このひと手間が良質のオイル作りの秘訣です。

お客様が喜んでくれること、そして湧水町にアーモンドの植林をすることでサクラより少し早い3月から花が咲いて交流人口が増えること、アーモンド収穫やミルク絞り体験などで人が来てくれることで地域への還元をしたいとお話してくださいました。

IMG_9807.JPG鹿北製油さんを訪問したのは10月でしたが、季節外れのアーモンドの花が咲いていました。
「普段はこんな時期には咲かないんだけど…あなたが来るから咲いたんだろうね」なんて嬉しいことをおっしゃる和田さん。

ここで作られる油は国産オーガニック化粧品のメーカーさんにも卸しているそうで、いつかラヘラのトリートメントにも使いたいなぁと思っています。
今はまだ採油量が少ないので、希少なオイルですが、木がどんどん育ちたくさん実が成り、たくさんアーモンドオイルができる日を楽しみにしています。


今回お邪魔した製油メーカー

〒899-6207
鹿児島県姶良郡 湧水町米永3122−1
有限会社鹿北製油
TEL 0995-74-1755


鹿北製油代表和田さんは2017年11月古山順子のラヘラジにゲストで登場してくださいました♪

詳細はラヘラジのWEBページでチェックを!

※放送時間こちらにアクセスし、▶のボタンをクリックすると放送が流れます


放送日の午前中にレジュメが届きます♪ 

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odaiの精油誕生秘話:三重県大台町宮川森林組合(odai)

山を後にし、今度こそodaiブランドの精油を抽出している精油工場へ。
「きれいな場所ではありませんよ。使用しなくなった材木の加工所を精油工場として使っているんです。」

IMG_9398.JPGそう言いながら案内してくださった場所で私を出迎えてくださったのは、長年にわたり登山案内人として大杉谷自然学校などで働いていた森正裕さん。
森さんは大杉谷山岳遭難救助隊隊長という顔もお持ちで、過去何度も一刻を争う登山客の命を救った経験もあるそうです。

登山や山のガイドにまつわるアレコレもお話いただき、とってもとっても面白かったのですがそれはまたの機会に…


IMG_9392.JPG現在、odaiブランドではクロモジ、タムシバ(ニオイコブシ)、ヒノキ、カナクギノキ(ブレンド精油として)の4種類の精油を扱っています。
でも、商品開発の段階ではなんと!森さんがご自身の山での経験に基づき、芳香成分を含むものや薬効のある木々から18種類の精油を試験抽出されたそうです。
中には、何日も連続で抽出をしたのにほんのちょっとしか採油できなかったものもあるのだとか。

「”精油”のことは全く知らなかったけど、自分の経験に基づいてやったんですよ。だって他のメーカーの真似をしても意味がないでしょう?」

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「ほら、せっかくだから順番に香りをかいでごらん。」と森さん。

世界中でここにしかないであろう精油もたくさんあり、ワクワクしながら香りを嗅ぎます。

中でも一番驚いたのは、山椒。
「コレ、実ですか?」と聞く私に対して返ってきた答えは「葉ですよ。ここでは種は絶対使わない。種を取るためにちょっと枝をつけて採取してその枝葉を精油に使います。種は植えなきゃなんないから。」

中須さんから聞いたことと同じ言葉が森さんの口から出てきました。こうやって精油作りにかかわる人全員が共通の認識を持っているって素晴らしいですよね。
そしてこんなエピソードも。

「なんかほかにおもしろい精油ないですか?」と森さん。
「クロモジがあるなら、アオモジ。リツェアクベバ(メイチャン)という精油は日本産ではなく海外で製造されていますよ。アオモジの実から採油するんですけどね…」と私。
「アオモジは隣の山にはたくさん生えてるよ。持ってきて植えちゃおうか。」ニヤリとする森さん。
「それダメじゃないですか。森さんはそんな風に言うけどぜったいしない人ですからね。古山さん。」と中須さん。
「大台の山のものしか大台には植えないし、種は絶対精油にしないから駄目だなぁ」と森さん。

IMG_9395.JPGそう。
やはりここでは、精油を作る為ではなく、かつてここにあった豊かな森を取り戻す、持続可能な森作りが主役。
「精油じゃなくても良かったんです。」
とおっしゃる通り、宮川森林組合では精油や精油関連商品以外にも広葉樹を使った製品をいろいろ作っています。

燻製チーズがその代表。
私はタムシバのチップで燻製したチーズを買って帰りましたが、ほのかに香りがして本当においしかった!
最近ではチョコもリリースされたようなので、チョコもぜひ入手せねば!
※写真は森さんお手製の燻製機。これも販売されていますヨ。

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そのほか、他の苗より成長の遅いものはこんな風に盆栽に。”実生裁”という名前で販売されています。

「山に戻すには成長が不十分だけど、盆栽にするには成長がゆっくりの方がいい。都会に行ってもこうやってちょっと森を楽しむことができたらよいでしょう?

この盆栽は、実際の山の様子を模してあります。
岩が風化して崩れ土に返ってゆく、そしてそこに種が落ち、木が生える。
こんな風景は山に入るといたるところで見ることができるそうです。
森さんの一押しはこういう山の風景。中須さんの一押しは、一本の木がお行儀良い盆栽。
盆栽一つに対して二人が真剣に意見を交わすのがほほえましかったのはここだけの話…笑

IMG_9393.JPGそしてこれは、おまけの写真。
森さんお手製のシダテラリウム。
「たまにふたを開けてカーテン越しの日に当てて、霧吹きで水をやれば、ずっと生きてますよ。職員の女の子に体験で作ってもらったら好評でした。」
確かにこの後事務所に戻ると、置いてありました。シダテラリウム。

こうして、終始ボイスレコーダーで録音をさせて頂きながら、苗を育てているところを見て、山を見て、精油抽出現場を見て、事務所に戻ってきたころにはもう夕方(お伺いしたのは午後1時)。

「録音したのはどの部分でもいいように使ってくださいね」という中須さん。
「それ違います。今から15分を2本どりです。一発勝負です!」と私。

IMG_9405.JPG「しゃべるの苦手なんです…」と言いながらも、地域おこし協力隊の前北さんを巻き込み無事に2本収録。苦手と言いながら、山のことになるといくらでも話が続く中須さんの山や森や木々への愛はラジオでお楽しみください。
※放送はすでに終わっていますが、ラヘラジのページからアーカイブで聞いていただけます。

鹿が出るから早めに帰ってくださいよ!と言われながらも、odaiの精油が置いてあるという奥伊勢フォレストピアに立ち寄り、サクっと念願の温泉に入り、長い山道を家路に向かい走り始めたのでした。




今回お邪魔した和精油メーカー

〒519-2505
三重県多気郡大台町江馬316
宮川森林組合
TEL 0598-76-0135
FAX 0598-76-0263



宮川森林組合さんは2017年11月、古山順子のラヘラジにゲスト出演してくださいました♪

詳しい日程はラヘラジのWEBページでチェックを!

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広葉樹の森で学んだたくさんのこと:三重県大台町宮川森林組合(odai)

山で採取した種から苗を育てている苗木生産協議会の天野さんの元を訪れ、話を聞いた後はいよいよ、広葉樹の森へ向けて出発です。
川沿いの林道に沿って少し車を走らせ山へ向かいます。

IMG_9384.JPG今回見学させていただいた場所は、山の持ち主である大瀬歯科医院の提供をうけ、富士通中部システムズの森として2007年に植林がスタートした場所。

大台町は2004年(平成16年)の台風21号で大きな豪雨被害を受け、谷あいの河川沿いのスギやヒノキがすべて流され、また山崩れもたくさん起きたそうです。

戦後の日本の林業では、自然の「立地=生育環境の適材適所」を考えずに行われてきました。
ここ大台町は変化に富む地形のため、本来は多種多様な樹木や植物が育つ環境。
それを無視して、スギやヒノキを植林してしまったために、災害を免れ残された木々も課題が多いのだとか。
例えはスギは本来は根が深く伸びる樹木だけれど、凸部(=土が浅くその下には岩がある)に植えたために自重に耐えれず風で倒れてしまうなど…
「ほら、あんな場所にも植えてある。ありえない場所です」と指さす中須さん。

それに加え、昨今の日本の材木の価格下落…
植林された針葉樹が抱える課題はどの地域に行っても同じです。

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この写真は私がここを訪れるきっかけになったもの。おそらく2009年頃のものだと思います。

※こちらの記事より転載
角度は違いますが、看板の位置は変わっていませんから、2枚の写真を比べると明らかに森が育っているのが分かります。

「せっかく大切に50年以上育てた木が、チップにされバイオマス燃料になって燃えて終わるのは寂しいじゃないですか。バイオマスが悪いということではないけれど、価値のある、形に残る木を育てる林業、育てる楽しみのある林業を提案していきたいんです」
中須さんは、転職して宮川森林組合に就職されていますが、実は見た求人募集は1年前のもの。中須さんの想いが伝わり、予定外の採用となった経緯があるそうです。
広葉樹、多種多様性、そんな熱い想いを持った中須さんの言葉は本当に森を愛し林業を愛する人を支えたいという強い想いが伝わってきました。

さて、大きな災害を経験したこの地域の山の持ち主たちは、「もう木を植えるつもりがない。植えたところで売れないし、育てる資金も体力もない。」と諦めモード。
それでも、町の90%以上が山林の大台町。林業を捨ててしまっては生計が成り立たないというジレンマがあります。
過去の反省をいかに次につなげるか。
そこで始まった取り組みが自然配植技術による広葉樹の森作りだったのです。

IMG_9386.JPG大台町は全国的に見ても鹿が多いエリア。
せっかく種から苗を育て、それを森に植えても、鹿が食べてしまいます。
鹿の被害から苗を守る方法がいくつかありますが、宮川森林組合が採用しているのがパッチディフェンスというやり方。苗を1本ずつ保護するのでもなく、大きな柵で囲うのでもなく、檻のように小さく囲むことでシカの侵入を防いでいるのです。

この方法だと鹿は「中に入ったら出ることができない」と認識し柵の中は鹿の被害から守られるのです。鹿って賢い!

IMG_9416.JPG写真を見ると…
確かにパッチディフェンスで囲われている部分は木々が豊かに茂り、その外は地面むき出しの荒れ地。
柵の外に生えているのは、鹿が嫌う植物だけ…

柵の中では、先駆種(パイオニアプランツ)と呼ばれるウリハダカエデやウワズミザクラ、ムラサキシキブなどが大きく育ち直射日光や強風を遮ります。その木のそばでは、ゆっくり成長する寿命の長い樹木であるモミやカツラなどが育ちます。
それだけではなく、高さ15メートルほどに成長するヤマボウシやその三分の一程度の高さにしかならないマユミなども植えられます。
それにより、高さも樹齢も様々な多様性の高い森に育つのです。

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植えたいものだけを植えるのではなく、最終的に残る森の姿を想像しながらいろいろな樹木を植えることで、隣り合う樹木とお互いに関係しあいながら育つのですね。

※写真はマツカゼソウ。このほか、ミカエリソウ、イワヒメワラビは鹿が食べないので柵の外にはこの3つしか生えていませんでした。ほかの雑草もない…鹿の食欲恐るべし。

「忘れてはならないのは、スギ・ヒノキが人工林で広葉樹が天然林ではないということ。こうやって大台の立地に合う木を植えて作っている広葉樹の森も人工林です。
でも、無作為に人の都合で植えるのではなく、その土地の立地に合わせその木の性質を見て個性に合わせた植え方を、なるべく自然に生えている木々と近い形でやっているのです。」

中須さんが森を見ながら教えてくれたこと。
林業としての広葉樹の森。そして広葉樹を育てる過程での精油作り。
精油を作るために木を育てているのではないんです。
値崩れしない広葉樹の木材を切り出せる樹齢まで育てる過程で、精油という製品を作ることにつながったんです。

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宮川森林組合がプロデュースする日本産精油odai。
精油のことを語るのは簡単だけれど、その背景にこんな歴史や想いがあるということを知って欲しい。
そんな気持ちから、このブログでも精油の紹介をする前に数回にわたり広葉樹の森作りのことを取り上げました。

そして、次こそいよいよ!
大台町で作られる精油のお話です。
でもやっぱり、ここにもまた山を森を木を愛している方が登場します。
お楽しみに!




今回お邪魔した和精油メーカー

〒519-2505
三重県多気郡大台町江馬316
宮川森林組合
TEL 0598-76-0135
FAX 0598-76-0263



宮川森林組合さんは2017年11月、古山順子のラヘラジにゲスト出演してくださいました♪

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